安定感のある合宿免許
信号があるときは止まらなければならないけれども、止まるときは徐じょにスピードを落としてエンジンブレーキをかけ、それからフットブレーキを踏んで、最後は惰性で止まる。
そうすると燃費はまるで違います。
スタートするときは、ほんとうに車を転がすつもりで走らせる。
スルスルスルと出していく。
そうするとあまり燃費はいりません。
なぜアクセルペダルを踏むか同じ速度で真っ直ぐ走っている場合でも、実際には道路と空気が抵抗しています。
空気摩擦と道路の摩擦があって、自動車を走らせまいとしているので、その摩擦力に負けないように、エンジンが車輪を回します。
車輪を回寸力のことをトルクと言います。
摩擦力に負けないように我われはトルクをかけます。
それで我われはアクセルペダルの上に足を乗せているのです。
足を乗せていないと、空気や道路の摩擦力に対抗するトルクがないから、たちまちスピードが落ちてきます。
しかたがなしにまたアクセルペダルに足を乗せます。
ですからその場合は、車を走らせるためにアクセルペダルの上に足を乗せているのではなくて、むしろ止まらせないために乗せていると言ったほうが力学的な事実に近い。
つまり、我われが同じ速度で高速道路を走り続けているときは、摩擦力とトルクとがちょうどつりあっているのです。
つりあっているから、そこで加速度が生じない。
かりにもし摩擦力がぜんぜんなければどういうことになるかというと、まずスタートができない。
車は空転してしまう。
しかし何らかの動力が与えられて、とにかく自動車が動き出したとすると、その時に抵抗がなければ、燃料がなくてもどこまでも走り続けてしまう。
どこまでも真っ直ぐに、無限に走っていくことになります。
地球から月までは燃料はいらないアポロ宇宙船が月に行く場合、三八万キロも飛ぶわけですが、多くの人は三八万キロもの間ずっとロケットをふかしていると思っていますが、そうではないのです。
宇宙船にはもちろんロケ。
卜はついています。
けれども、それは飛ぶためのロケ″トというよりも、月中地球に激突しないようにブレーキをかけるためのロケ。
トです。
もう一つは、正規のコースからずれたときに正規のコースにもどるためにロケ。
トがあるんです。
月に真っ直ぐに飛んで行く限りでは燃料はぜんぜんいらないのです。
燃料のほとんどすべては、月に向かう軌道に乗ったときには使い切っています。
月に近づいていくと、月の引力に引っ張られて、今度は月に墜落することになるから、それでロケットを逆噴射して、月の引力に抵抗するのです。
そういうふうに燃料は使われます。
つまり宇宙空間は空気がありませんから、抵抗がないのです。
だから飛行機や自動車のように、その抵抗に対して推進力をつりあわせる必要がありません。
自動車は優雅に運転するのがいちばんこれは自動車を運転する場合に考えておくべきことです。
つまり自動車というものは急発進、急ブレーキ、急旋回、いずれもよけいな応力がたぶんに発生して、車を傷めます。
登り,降り,カーブ,気象条件,山道のドライブは苛酷だしかも燃料はよけいに食うということになります。
もちろんそのうえに危険もありますから、車は優雅に運転するのがいちばんなのです。
優雅に運転できる車がよい車ということです。
しかも優雅に運転すれば危険もないし、経済的にも利益がある。
ガソリン代もいらないし、車が長持ちをする道理です。
だからエンジニアが車を走らせるときには、工場の機械のように大切に大切に扱います。
ところが機械の原理がわかっていないと、ちょうど自分たちがかけ出したり急に止まったりするのと同じような調子で、自動車に向かっていきます。
機械は人間ではありませんから、これでは機械はかないません。
乱暴に扱われる自動車さて自動車は、走る条件が千差万別です。
高速道路も走れば、山岳ドライブもあるし、交通マヒの中を一寸刻みで走ることもあります。
暴風雨や雪の中を走ったりもしなければなりません。
しかし工場の機械にはそんなことはありません。
だいたい機械は建屋の中にありますから、雨、風、雪というような気象条件の変化から隔離されています。
それにひとところに止まっていますから、交通マヒもなければ、山に上る必要もないし、すっとんでいく必要もない。
だから機械は長持ちするのです。
ところが自動車は、すっとんでいったり、一寸刻みになったり、高いところへ上ったり、雨、風、雪にさらされたりしますから、自動車を傷めるのです。
だから本来、自動車はやたらに故障が起こってもおかしくはありません。
そのうえにドライバーの大部分が素人で、まあめちゃくちゃに自動車を動かします。
これで自動車が故障しなかったら、ほんとうに不思議です。
ドライバーは自動車にクレームをつけるところがさっきも言ったように自動車はこわれなくなった。
どうしてこわれなくなったのか。
エンジニアとすれば疑問に思うのも当然です。
エンジニアが最初に気がつくことは、クレームがあるためだなということです。
クレームというのは、たとえばテレビを買って、色がよくないとか、スイッチがこわれたとかいう場合、こわれたじゃないかと文句をつけることをクレームというのです。
そのクレームがあると技術者は、設計が悪かったのか、それともつくり方が悪かったのか、材料の選び方が悪かったのか、いろいろ考えて、それを改良していくのです。
そのクレームですが、エンストとかパンク、オーバーヒートのような故障をあげましたけれども、いまから二〇年ぐらい前だと、バネが折れたというようなことはめずらしくありませんでした。
シリンダーの上の燃焼室には混合ガスを吸入したり排出したりするバルブがあって、閉じたり開いたりしていますが、そこにバネがついていて、昔は、これがよく折れたものです。
それが折れてしまうと、バルブがうまく作動しなくなり、エンストに近い状態が起こります。
それからクラッチがすべる。
クラッチペダルから足を離せばクラッチがつながって、エンジンの動力が車輪のほうに伝えられるはずなんですけれども、このクラッチがすべってしまうのです。
クラッチとは電気で言えばスイッチに当ります。
機械スイッチと言ったらいいでしょうか。
つまり、円板が二つあって、その円板と円板をバネでピュッと押しつけると、円板の摩擦で一方のシャフトの回転が他方のシャフトの回転に移っていく。
これはクラッチをつないだということです。
クラッチを切るということは、つまり二つの円板を、クラッチペダルを踏んでバネを縮めて引き離してしまうのです。
そうするとエンジンの回転が車輪のほうに伝わりませんから、エンジンは回っていても車輪は止まっていられる。
つまりアイドリングの状態です。
この円板の表面がすり減ってしまって、互いにうまく摩擦しないことがある。
そうすると、クラッチをつないでも空すべりが多い。
したがって、エンジンは一生けんめい回っているのですが、回っている力のかなりの部分が空回りになってしまう。
ですから燃料消費量はいっぺんで悪くなります。
これも昔はよくあったのです。
そうなるとクラッチのディスク(円板)を取りかえなければなりません。
それから、とくに下り坂などでエンジンブレーキを使わないでやたらにフ。
トブレー牛を使う人がいます。
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